泣く高齢者

先日、認知症の診断が下された、あるお年寄りの方と面談する機会がありました。

今住んでいる施設について、
「自由に外に出させてもらえない。ワシはキチガイの扱いを受けている。ここは・・地獄や」。
そう仰って号泣されていました。

もちろん、施設にはそうしなければならない理由があり、やむを得ず本人の行動を制限しているのでしょう。
それが、本人の眼にはまるで人権を侵害されているかのような扱いに映るのでしょう。

認知症になったら何もわからなくなって、感情もなくなると思っていませんか?

私(竹中)は、自身の経験からも、医学的見地からも言えることではないのですが、認知症になってもうれしいとか悲しいとかの感情はちゃんとあるそうです。
本人の目の前で「この人認知症なので、何もわからないんですよ」などと話しても、本人はちゃんとわかってて、悲しい気持ちになるんだそうです。

本人は、認知症であることに苦しんでいるのです。
私が後見人に就任したら、本人の気持ちを代弁したい。
本人の失われた(と感じている)人権を取り戻したいものだと思っています。



【この記事を書いた人】

竹中永健

竹中永健
株式会社ばんぜん 代表取締役
行政書士
ラジオパーソナリティー

「障がい者の方やそのご家族が安心して暮らせる社会」を目指して、ハートがある専門家と連携し「障害福祉事業の総合サポート」をしています。その傍ら、ラジオ放送局「ゆめのため」のラジオパーソナリティーとしてゲストさんの夢を応援する活動も実施中。
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