「児童養護施設の変遷と制度を活かした自立支援」を開催しました。
令和6年5月20日のばんぜんの会は、オープンセミナー『児童養護施設の変遷と制度を活かした自立支援』を開催しました。
講師は、酒井一敬さん。
以前よりバージョンアップしているなあと思いました。
酒井さんのお話は、児童養護施設の運営だけでなく、子育てや企業経営にまで当てはまるのではないかと思います。
今回、まったく初めての方が3人参加してくれました。
下記の通り、セミナー終了後も大変熱く語り合ったひとときでした。
【終了後の質疑応答】
- 方針を変えたとき、周りの反応はどうだったか?
- こんなに自由を与えてどうするのかとすごい反発された。じゃあ辞めてくださいと言った。その代わり3年で結果が出なかったら自分が辞めますと言った。
- 自立を目標としているのに年齢の撤廃が意味あるのか?
- 年齢撤廃はありがたかった。18歳までにたくさんの失敗をしてもらいたかったから。手を出しすぎても成長できない。大きく失敗するのは18歳以降20歳までだから年齢撤廃はチャンス。デメリットがあるとすれば、待機児童が出てしまうこと。
- 5つの設定目標を言っていたが、突破力が必要だと思う。突破できるいい方法はないか?
- 本体と同じようにしてくれと言われたが、ガチャガチャいうと結果でないよと断った。チョー大変な子を預かり結果を出したらみんな何も言わなくなった。結果と実績を3年で出して上を納得させた。北九州では嫌われているが、大きな渦になって全国に広がるだろう、一緒にやっていこう。
- 酒井さんみたいにはできない。わかりやすく実績を見せることができたらいい。
- 数値的なものはない。チャンスで変わったと思うとき実績になる。
- 児童養護施設がいかに地域に溶け込めるかが大事だと思うが、酒井さんのところと他のところとの違いは何か?
- 610か所中、イケてると思うのは20%くらいだろう。職員は児童養護施設の枠を超えて世間と交わるべき、それが子のため。
- 私たちにできることは?
- もっと知ってほしい、広報活動的なことをしてほしい。
- これからどうやって広げていきたい?
- いろんなところに顔を出す。施設より僕を知ってほしい。YouTubeでラジオ。オンラインドラマやろうかな。
- 措置が外れた後に帰ってこれるのか?
- 法律上はリターンできる。他の地域や他の施設に戻ることもできる。でも実際は無理、帰れない。
- ネグレクトで発達障害になった子のケアは?
- 支援学校や伴走してくれる会社を探している。福岡には発達の人が40%いる警備会社がある。
【初参加の方の自己紹介】
- 放デイの管理者をしている。
- 介護保険サービスで11年。当事者だったがアフターケアサービスをしようと思っている。今の子供たちは幸せ。
【フリートーク】
- 直接支援との関わりは薄いが、大切なことは同じ、寄り添うことが大切。一人一人に合わせること、言うのは簡単だができていることは素敵。
- 歴史のこととか勉強になった。夏休みになったら児童養護施設の子たちにご褒美としてマニキュアを塗りに行っている。18歳の児童養護施設の子のネイルもやっていていろいろ事情を聞くことがあるが、酒井さんの話を聞いてどう接するべきかを学んだ。
- 広げていってくれることをみんな待っているのでは。
- すごいネグレクトが原因でゴミを自分で捨てられない子がゴミ箱にゴミを入れた。みんなで感動した。
- 黙ってついて来いと言って結果を出す自信はあったのか。
- 全くなかった。子供たちが結果を出してくれた。それと、ばんぜんの会の皆さんがいなければ、今ここにいない。
- 里親に移行するようになるのか?ニーズは?
- 里親70%は難しいだろう。施設はこのまま残り続けるだろう。児童養護施設は一番お金が下りてくる施設、そこにあぐらをかける施設になってしまっている、600ある施設は1/3に減らすべき。
- 週末里親になろうとしたことがあるが、根付くのは難しいとそのころから言われていた。代わりにファミリーホームという名が出たことがあったがどう思う?
- 小規模ホームと同じようなもの。広がればいいが、小規模が増えればファミリーホームは要らなくなるのでは。運営も難しい。予算が足りない、ヒトもカネもモノもない、しかし児童養護施設にはある。合体すればよいのにと思うが、現実的には厳しい。
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